初心者にオススメの東方タイトル紹介
はじめに
ひょんなことから東方Projectと呼ばれるシューティングゲームシリーズにハマり約半年。
当初はeasyで泣きわめいていた私も、今や立派にextraに挑むシューティングゲーマーに進化を遂げた。
一世を風靡した頃から時は経ち、ニッチなジャンルとしてコアなオタクが生き残ったこの「シューティング」というジャンル。
つい先日にはプロゲーマーとして有名なウメハラ氏も、(なぜか)最新タイトルである東方鬼形獣のプレイを生放送したり、steamでの各タイトルの配信などちょっとした盛り上がりを見せているこの「東方project」
東方やってみたいけどタイトルが多すぎる…
弾幕難しそう…
あのキャラがどのタイトルに出てるのか分からない…
そんな貴方のために超個人的な東方オススメのタイトルをランキング形式で書いていきたいと思います。
ランキング
私が考える初心者にオススメとは、
- システム
- ボス
- 道中
の3つの難易度から決まると考えている。
今回はPC98版、萃夢想、緋想天、非想天則、文花帖、ダブルスポイラー、秘宝ナイトメアダイアリーなどの.5作品やシューティングでない作品を除いたタイトルからランキングしていきたいと思います。
第12位 紺珠伝
システム:ループします。
ボス:癖が強い。単純な物量より玄人向け弾幕
道中:繰り返せばなんとかなる。
東方Projectシリーズのなかでも誰もが口を揃えて難しいと評価するのはこの東方紺珠伝
システムとして従来の1-6面をノンストップで攻略するのではなく、1回ミスったら即終了というかなりの玄人仕様。
普通に1-6面を攻略するモードもあるがそちらは簡単(?)な代わりに、弾幕が難しくなるとかいうこちらも玄人仕様。
逆に残機を気にせず攻略できるという点では強いが文字通り完全無欠を求められるので、初心者にはあまりオススメしない。
集中力が続かない人や強くてニューゲームがお好きな方には良い…かも?
第11位 地霊殿
システム:弾に当たるギリギリを攻める
ボス:攻撃が当たらない
道中:密度が濃い
さとりこいし姉妹や、パルスィなどの人気キャラが多数出ていることでキャラ人気の高い作品ではあるが、システムが弾に当たるか当たらないかというところまで近づく(グレイズ)することで得点アップという初心者には高度なプレイが求められる。
弾に近づくということはそれだけ被弾率も爆上げ。
また個人的な意見として敵が自機依存で動くのではなく、ふらふらと固定で左右に動いたりするので弾が当たらない場合が多い。
弾が当たらない→スペカの時間が長引く→集中力が切れる→ピチューン
という地獄ループが完成してしまう。
また自機の性能も画面端から画面端へワープしたり、ショットを撃っていない間にトランザムばりに高速移動したりと癖が強い。
玄人向けの一言に尽きるだろう。
第10位 花映塚
システム:弾幕シューティング型対戦ゲーム
ボス:画面の情報量が多い
道中:ボス戦のみ
システムの通り「弾幕シューティング」ではなく「対戦ゲーム」となっており、画面がぷよぷよのように2画面に分かれている。
システムこそ攻撃力やボムという従来のものが存在しないが、対戦型ならではの面白さがある。
それこそ文花帖に近い感覚でサクッとできるので、気軽に遊びたい場合にはこちらは割とオススメかもしれない。
ただこれ以外のタイトルと比べて正直完全に別ゲーなので、花映塚に慣れてしまうのはそれはそれで問題な気がする。
どっちにしろ本編の休憩時間やお遊び感覚でやるタイトルかな、という印象。
新キャラとしては小野塚小町と四季映姫・ヤマザナドゥが出てくる。
このキャラのBGMである彼岸帰航と六十年目の東方裁判は名曲なので、その点でもプレイしていただきたい作品。
第9位 星蓮船
システム:UFOを打ち落とせ!
ボス:癖が強い点では歴代ナンバーワン
道中:システムを上手く使えば…
霊夢が楽しそうに船に揺られている星蓮船は、ベントラーシステムというシステムを採用したタイトルだ。
このベントラーシステム、個人的には歴代タイトルの中でも一番難しいシステムであると私は思っている。
後述する妖々夢や永夜抄、はてはシステムが存在しない風神録と比べるとそのシステムを遂行するための過程が尋常じゃなく多い。
簡単に言ってしまえば
ボム・得点・ライフそれぞれに対応した色のUFOを集め、撃破する。
というシステムなのだが、見ての通り「UFOを撃破する」ということはボス戦だけでなく道中でも常にボスが出ずっぱりみたいな地獄のシステムである。
このUFO自体は攻撃しないものの、狙ったアイテムを多く吐かせるために一定数ザコ敵の吐いたアイテムを吸わせるという段階が必要。
さらにそこから弾幕を避けつつUFO撃破…やることが…
やることが多い!!!
しかもこのタイトル、ボスが弾幕で拳や錨を飛ばしてくる。
比喩表現ではない。マジである。
このシステムとボスの弾幕も相まってとにかく「独特で変わったタイトル」というのが星蓮船だ。
ちなみに1面ボスでナズーリンが出てきます。
第8位 輝針城
システム:アイテムじゃらじゃら
ボス:ボスそのものの難易度は低め
道中:その代わり道中がキツイ
輝針城では霊夢・魔理沙・咲夜がそれぞれ武器を身に着け登場する。
このタイトル、システムとしては一度に一定数以上のアイテムを回収するとボムや残機のかけらを落とすという比較的シンプルなシステム。
しかもかけらが落ちるラインは普通に敵を倒していればクリアできるので、相当数のボムとエクステンドが期待できる。
しかしこのシステム上、地霊殿と同じように非常に事故が発生しやすい。
アイテム欲しさに高速移動→ピチューンは何十回とプレイしていても起きる。
さらにこのアイテム回収を阻むように道中の敵の密度が半端なく濃い。
1・2面はまだ良い(それでもレーザーとかが普通に飛んでくる)が、3面に至っては出てくるザコほぼ全てが撃ち返しをしてくることで地獄のような密度と化す。
アイテム回収をするためにはザコを倒さねばならず、しかし攻撃すると撃ち返しが発生し弾が増える。
そんなジレンマに一生付きまとわれるタイトルだ。
逆にボスの難易度は低く、さらに豊富なエクステンドで苦手なスペカはボムでタコ殴りできる。
圧倒的な物量にものを言わせたゴリラスタイルのプレイができるのが、今作最大の魅力だろう。あれ、シューティングゲーム…?
第7位 鬼形獣
システム:動物を憑依させる
ボス:埴輪が降ってくる
道中:ザコ硬すぎませんか?
現在2020年時点で最新作のタイトル。
easyの難易度は歴代でも一番簡単とされており、入門としてはオススメできる作品である。が。
このタイトル、システムの動物霊がとてつもなく強い。
特にカワウソは弾幕を一定時間消すというシューティングゲームからシューティングの部分を消し飛ばしてくる性能をしている。しかもオマケでボム性能も強くなるという神のような性能。
ここまで聞けば「あれ?鬼形獣そんなに難しくないんじゃね…?」と思った方もいるだろう。
その通り、このタイトル、ザコがやや硬いという点を除けば本当に初心者向けの難易度となっている。
ではなぜこのような順位なのか。
その理由はとにかく背景が邪魔で、弾がみえないのである。
近年のタイトル(天空璋、輝針城など)では顕著だが、最新作は背景の主張がとにかくすごい。
赤色の背景にピンクの弾やビカビカ光る弾、幾何学模様の背景など長時間プレイしていると目の疲労がはんぱない。
流石に赤背景に赤の弾が飛んできたときはZUNの神経を疑った。
見えないことによる事故はもちろん、目の疲労で集中力も削がれやすい。
システムというかそもそもの演出が鬼門のタイトルだ。
しかし先述のようにeasyであれば本当に攻略は簡単なので、目に自信がある方はぜひプレイしてください。私は無理。
第6位 紅魔郷
システム:シンプル イズ ベスト
ボス:粗削りだが弾幕シューティングらしさ有り
道中:まるでアケシュー(アーケードのシューティング。怒首領蜂などに代表されるゲーセンに置いてあるシューティングゲーム)
PC98版を除いたタイトルとして第一作目となる東方紅魔郷。
人気キャラの代表格、スカーレット姉妹やチルノ、パチュリーなどなどが出てくる東方初心者にもなじみやすいタイトル。
だが実際はWindows版の一作目ということもあり、全体的な作りがとても粗削り。
この後の作品では当然のように搭載されている自機の当たり判定マーカーが存在せず、全体的なエフェクトや弾幕の感じもケイブのシューティングを彷彿させる。
この紅魔郷以下のランキングよりかはいくぶんかおすすめなのは、初期作品ということもあり弾幕の密度が低く、難易度としてはやや低めに感じるからである。
しかしそれでもエクステンドの数が少なく、初期ながらも「東方らしさ」のある弾幕はバンバカ飛んでくるので完全に初心者向けかと言われると難しいタイトルだ。
ここまでが個人的には「初心者にオススメしない東方タイトル」だ。
特に近年の作品は弾幕シューティングとして煮詰まっていることもあり、差別化を図るための独特の弾幕や複雑なシステム、難易度の高い道中になっている傾向があるように感じる。
それではランキングに戻ろう。
第5位 天空璋
システム:季節を解放
ボス:5面が段違いに難しい
道中:季節解放で乗り切れ
現在二番目に新しいタイトルとなる天空璋は、それまで複雑化、高難易度化の傾向にあった東方シリーズで過去の作品に近い形に原点回帰したタイトルだ。
システムは4つのキャラに春夏秋冬の4つの季節をメイン+サブという形で装備し、それぞれの季節に対応したスキルを駆使していく。
このタイトルの良いところはとにかくこの季節解放が強い。
キャラとの相性もあるが多くの季節は強力で、しかも発動した瞬間に無敵も乗ることから、くらいボムならぬくらい解放が可能。
ボム+季節解放で道中のパターンを組むことができればかなり難易度の低い作品であると言えるだろう。
さらに季節を集めるにあたってのアイテム回収もじゃらじゃら手に入るため、回収の気持ちよさも半端ではない。
ボスは4面よりも5面が異常なほど難しく、ボムゲーと化すことはプレイするうえで覚えておいて欲しいポイントだ。
第4位 妖々夢
システム:フィーバータイムに突入
ボス:かなり難易度は高い
道中:やればやるほど簡単に
後のタイトルで自機として参戦する魂魄妖夢や西行寺幽々子、八雲紫や八雲藍、プリズムリバー三姉妹など人気キャラが多く参戦する。
システムはいたってシンプルで、桜点と呼ばれる桜のアイテムを回収することで一定時間フィーバータイムに突入するというもの。
得点アップと被弾してもミスにならないため、稼ぎだけでなく攻略もかなり楽なシステムだ。
自機も扱いやすい性能が集まっており、特に咲夜の幻符装備は弾が全てホーミングかつボムの初期数が4(霊夢は3、タイトルによっては2のことも)というバグ性能をしている。
道中の難易度も慣れていけばかなり楽に攻略することができる。
しかし、このシステムや自機の恩恵があっても4面ボスプリズムリバー三姉妹や5面ボス魂魄妖夢、そして最終ボスの西行寺幽々子のスペカはありえんほど難しい。
いかにシステムをうまく活用するかが求められるタイトルであり、またシステムと弾幕難易度のバランスが良い作品であると言えるだろう。
第3位 神霊廟
システム:敵の魂を回収してトランスフォーム
ボス:根気よく撃ち続ければ大丈夫
道中:パターンを組めば楽勝
地味なタイトルであると評価されがちな神霊廟であるが、地味ゆえ突出した難しさや奇抜さのないタイトルであるともいえる。
敵を倒すとドロップする魂を回収し、それを使用して一定時間無敵モードとなる「トランスシステム」を採用。
このトランスシステムは任意に使用するまで貯めるのに時間がかかるが、それを考慮したパターンを組めばかなり道中の難易度は下がる。
一定時間無敵も撃つタイミング次第では難しいスペカを無効化できる=ボムに近い使い方ができるためボス戦の難易度も低い。
特に東方シリーズでは難所と言われる4面道中の難易度が非常に低い今作は、道中で落ちるということはほとんどないのではないかと思う。
ラスボスの難易度もパターンというより、純粋な物量や避けるだけの弾幕が多いため小難しいことを考える必要がないのもオススメポイントだ。
あと個人的には好きな曲が多い。
素敵な墓場で暮らしましょ、古きユアンシェン、佐渡の二ツ岩など、古風で和風ながらテンポが良くまったりとした曲から激しい曲まで色とりどりだ。
第2位 永夜抄
システム:時間をたくさん集める
ボス:難易度は高い。魔理沙に誰もが苦しめられる。
道中:その分道中の難易度は低い
妖々夢に続く第三作目の永夜抄。こちらも多くの人気キャラが登場。
八意永琳、蓬莱山輝夜、藤原妹紅、鈴仙・優曇華院・イナバなど。
システムとしては刻符と呼ばれるものを集めることで、各ボスのエクストラステージへ進めることと、エンディングの分岐に影響する。
つまりはプレイするだけならばシステムはあまり意識しなくてもいいのだ。
道中の難易度はそこそこでちょうどよく、4面も中ボスの存在のせいかあまり長く感じない。
ボスは4面が突出して難しいものの、攻略の光は見えるレベルであるため全体的にちょうどいいという表現がぴったりだ。
しかしこのタイトル一番のオススメポイントはボスや道中の難易度ではない。
東方にはくらいボムという概念が存在する。それは被弾した瞬間にボムを発動すると被弾がなかったことになるというものである。
本来のくらいボムの受付時間は非常に短く、被弾する前からボムる気持ちでいるときぐらいでしか安定して発動しない。
しかしこの永夜抄というタイトルは、そもそもとしてくらいボムの受付時間が長い(特に霊夢は能力として)だけでなく、ラストスペルという概念が存在する。
ラストスペルは被弾した瞬間から画面が反転し、その間にボムを押すとボムを2つ消費してボムを撃つことができるというシステムだ。
表現が難しいが本来死ぬほど短いくらいボムの受付時間がめっちゃくちゃ延長された状態という感じで考えてもらうと良い。
これがあることにより意図して発動することの難しいくらいボムが意図的に発動しやすくなり、自機の落ちる数も減らすことができる。
第1位 風神録
システム:そんなものはない!
ボス:最終ボスを除けばかなり楽
道中:自機選択にもよるが、覚えてしまえばどれでも簡単
栄えある初心者にオススメの東方タイトルランキングの1位を獲得したのは、風神録である。
こちらも人気キャラが多く、八坂神奈子や守矢諏訪子、東風谷早苗、射命丸文、河城にとりなどのちの作品で自機として登場するキャラも多い。
この作品、なんといってもこれといったシステムが存在しない。
シンプル。とにかくシンプルなのだ。
これは意図して作られたシンプルさであり、純粋に弾幕を楽しめる作品となっている。
特筆する点としてはボムという概念が今作には登場せず、代わりに霊撃というものがある。
霊撃は攻撃力を消費して撃つボムで、この霊撃の攻撃力は歴代でもずば抜けて高い。大概のボスは霊撃を一発撃てば死ぬ。
しかも攻撃力を消費するということは道中で容易に回収可能であり、それゆえ何回でもバッコンバッコン撃てる。
この霊撃を駆使し道中を切り抜ければかなり攻略は楽だろう。
さらにボスの難易度も低く、小難しい弾幕も少ない。
単純に避けることを求められる弾幕のためとっつきやすさもあるだろう。
ただひとつだけ注意したいのが、最終ボスである八坂神奈子のスペカはそれまでのボスが裸足で逃げ出すほどバカ難しい。
一定時間無敵になって弾が当たらなかったり、高度なチョン避け、そして最終スペカであるマウンテンオブフェイスは歴代最終ボスのなかでもありえんほど難しい。
私はN初クリアはこの風神録だったが、6面までたどり着いてもマウンテンオブフェイスがクリアできないという事態が多発して心が折れかけたこともある。
他の神霊廟や永夜抄もNクリアをしているが、どちらかといえば道中のミスを減らしてボスへたどり着けばクリアできる傾向が強かったためなおさらだ。
原因はやはり霊撃システムであり、これを考え無しに、特にボス戦で撃ちすぎると攻撃力が回収できずジリ貧になる。
しかしやはり難しい点を除いてもバランスが良くシンプルで、人気キャラも多く、難易度も低い風神録が個人的にオススメの1本だ。
おわりに
ここまで12のタイトルをランキング形式で発表したが、結局はやりたいタイトルをやるのが一番であるように思う。
スカーレット姉妹に会いたければ紅魔郷でもいいし、ウメハラがやっていたからやりたいのであれば鬼形獣からでも良いのだ。
そこにルールはなにもない。
ただ、タイトルによって難易度に大きな差があるのが東方シリーズだ。
迷ったときの参考として、このブログを思い出してもらえればうれしい。